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特定非営利活動法人ふわり
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日本刷新!若手 社会起業家バトル お題「私と街づくり」/

「想像から創造へ」
NPO法人当別町青少年活動センターゆうゆう24 所長 大原 裕介


 祖母が先月にケアホームに入居した。慌しい生活の合間を縫って先日、ちょうど小学生が下校する姿が目に付く頃に祖母の暮らしの場にお邪魔した。入れ歯をはずしお昼寝をしていた祖母の顔を久しぶりにみると顔中くしゃくしゃで愛くるしさが漂っていた。100才を過ぎたおばあちゃんみたいだねと恥ずかしそうに顔を覆う祖母は78歳である。

 ケアホームのスタッフ、ヘルパーは皆明るく、気さくな人たちばかりで祖母も信頼を寄せているようだ。6畳一間のどうやら改築したばかりの心地よいにおいが香る居室におおよその生活道具が並び、一番目立つところに3年前に亡くなった祖父の写真が飾られていた。たまたま手元にあったホームのパンフレットをみると、「皆様の大事な思い出と一緒に暮らしましょう」と書いてあり、祖母にとっての大事な思い出は写真に写る祖父の除雪機を力強く押す勇ましい姿だったに違いない。

 充実した暮らし環境と親切なケアスタッフ、そして大切な思い出。一見すると祖母の暮らしは充実しているのかもしれない。いや、充実しているのであろうと孫である僕は思わなくてはいけないのであろう。祖母のことを周りの人たちが真剣に思い悩み決断したことだからと。
 久しぶりに2人で過ごした時間はあっという間に過ぎてしまった。夕食時を知らせるケアスタッフの声をタイミングにまた来るとだけ伝え別れることにした。

 ケアスタッフと手をつなぎ、もう一方の手を手すりにかざし、健常者であれば10歩ほど進めば裕にたどり着く小さな食堂への道のりを、細かく足を動かしながらゆっくりゆっくり進んでいる背中を眺めながら、祖母の1歩1歩はどこの方向へ進んでいるのだろうとついつい考え込んでしまった。

 例えば、下校をしている小学生と祖母との交流を作れないのか。祖母の細かな1歩1歩を夕食のメニューの変化しかない小さな食堂からまち中のコミュニティでの楽しい食事のひと時へと結べないのか。祖母の歩行のリハビリを地域への社会参加への1歩として方向を定めてはいけないのか。亡くなった祖父や家族のことばかりでなく、いま生きている中に大事な思い出を日々刻んでいくような生活の仕組みを作ることができないのか。「これからの人生にも私たちケアスタッフとそして地域の人たちと大切な思い出を刻んでいきましょう」とならないものか。やはり人とつながり感じあうことが何よりも必要なのではないか、と。

 北海道の小さなまちで地域生活支援事業所を運営している僕は、祖母の暮らしから感じたたとえ話の一つ一つを創りあげていくことが、まち全体で包み込むような仕組みを創ることが祖母にできる恩返しのひとつなのかもしれない。


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LastUpdate 10/03/30-00:27


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